のんchan

ベルサイユの子ののんchanのレビュー・感想・評価

ベルサイユの子(2008年製作の映画)
3.8
ジャケ写の子役があまりにも可愛くて内容を確認しないまま選んでしまったのだが...

🇫🇷の名優ジェラール・ドパルデューの息子ギョーム・ドパルデュー主演で遺作となった作品だった😮
(2008年10月、ルーマニアで他作品の撮影中に急性肺炎に罹り緊急帰国。3日後の10月13日に急逝37歳だった🙏)


本当の主役はジャケの子エンゾなんだけど、実は年齢(多分5〜6才)もハッキリせず、出生手帳も持っていない23才の母親と一緒に、ホームレスで暮らしているところから始まる。

フランスの高い失業率や実情を伝えている趣旨なのだが、ベルサイユ宮殿近くの森で方向を見失い、森の中で生活している社会からはみ出て生きるダミアン(ギョーム・ドパルデュー)と出会う。翌朝、母親は姿を消してしまう...

ダミアンは突然降りかかって来た災難のようなもの。しかし、エンゾの可愛さに情が湧き、我が子として育てようと身を正して必死になるが...ある日、ダミアンは実家にエンゾを置き居なくなる。

2度も捨てられたエンゾ。
台詞は極少なく、ほぼ笑わない(笑えない状況)そしてほとんど泣かない。幼くして過酷な運命に生きねばならず自ずと強くなっている。ひたすら"目"で語っている。ダミアンに置いて行かれたことを悟った時の何とも言えないあの目が...

ラストは7年後、エンゾは12〜13歳になっていて、なんと母親(捨てた意識ではなかったのだが...)から手紙が届く✉️ちょっと唐突な終わり方だったけど、小さい胸がどんなに痛んだかの成長過程を丁寧に描写していて、私は目が離せなく結構好きな作品でした。


しかし、ギョームは細いながら顔はパパにソックリ。目や鼻(鼻先は割れてないけど)はウリでした😲演技も悪くないので、早逝が本当に惜しまれます🙏
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