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ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブのKUBOのレビュー・感想・評価

4.0
最新作『PERFECT DAYS』公開の前に、ヴィム・ヴェンダーズ監督作品を復習。

これは当時、まずCDが大ヒットしてたんでタワーレコードで買って聴いてて、映画もアカデミー賞のドキュメンタリー部門にノミネートされて話題になり、劇場で見たんだよな。

キューバの街並み、人、人、人、顔、顔、顔
ヴィム・ヴェンダーズはやはり街と人間を撮るな〜。

本作は、ライ・クーダーが見出したキューバの老ミュージシャンたちのドキュメンタリーを、ライ・クーダーの友人ヴィム・ヴェンダーズがフィルムに残したドキュメンタリー。

まず、音楽が素晴らしい! 

陽気でエネルギッシュ! メロディにちょっと泣きが入ってて哀愁もある。それまでに聴いていたロックともJ-POPとも全く違う音楽が新鮮に響く。

おじいちゃんたちがカッコいい! 撮影当時、80とか、90とか、すごい高齢なのにパワフルで、音楽やってて楽しそう!

着てるシャツもみんなかっこいいんだよね。

演奏の合間にインタビューが入るが、彼らの人生と共に革命前後のキューバが語られるのも、フィクションとドキュメンタリーの違いはあれど、『ベルリン・天使の詩』との共通点も感じる。

80年代後半にキューバの街では、まだこんなにアメリカングラフィティーみたいなクラシックカーが走ってるなんて、なんてカッコいいんだ。

ラストは夢のカーネギーホール!

最後までカッコいいおじいちゃんたちに拍手なんだけど、亡くなっちゃってる方も多くて、こうやって人生最良の時を残してくれた「映画」というものは素晴らしいな、とも思う。

ヴィム・ヴェンダーズのドキュメンタリー作家としての代表作だ。
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