kanegon69

手紙のkanegon69のレビュー・感想・評価

手紙(2006年製作の映画)
4.5
東野圭吾原作「手紙」。

もの凄く刺さりました。

本当は心優しかった兄。もちろん兄がしてしまった事は決して許されることではないが、犯罪者の家族が背負うべきもの、差別、デジタル・タトゥーについて深く考えさせられました。

主役の山田孝之さんの演技が非常に素晴らしく、苦しみ、悲しみ、怒り、戸惑い、あきらめ、そして受け入れていくときの心の中がとても繊細に演技に表れていたと思います。最後の場面では不覚にも嗚咽してしまいました。小田和正さんの「言葉にできない」の歌と共に漫才をする弟と、泣きながら祈るように見ている兄の姿にどうしようもなく涙がとまらなくなってしまいました。

差別からは逃げない。そこから始めるんだ、という言葉、非常に重く受け止めました。
kanegon69

kanegon69