うえ

レナードの朝のうえのレビュー・感想・評価

レナードの朝(1990年製作の映画)
5.0
昏睡したままの患者レナードが実験段階の新薬投与で30年振りに目を覚ます。
医者のセイヤーに連れられ街に繰り出すと目に映るもの全てが新鮮で。
食べて、笑って、泣いて、恋をして。
僕たちにとって代わり映えのしない気だるい朝も、レナードには特別で眩い朝なんだなあ。
バカで貪欲な僕たちがすぐに忘れてしまいそうになる「ありきたりな毎日が奇跡」ってことをつきつけてくれるこの映画は、実話に基づいたものなんだそう。
誰かにとって特別だからといって自分がそれを大切にしなきゃいけない理屈なんて別にないっちゃないのかもしれないけれど、それでも“今”という日常をただ生きているだけのものにするのか、目を覚まして奇跡と捉えるのか。どっちがいい?って聞かれたら圧倒的に後者を選ぶんだよな。だったらちゃんと行動したい。自分を愛せなくても自分の歩んでいく毎日を愛してみたい。そんな風にあたたかい気持ちにさせてくれるほんっとうにいい映画でした。

「命は与えられ、奪われるもの」
幸せってなんなんだろう。
うえ

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