ゴン吉

レナードの朝のゴン吉のレビュー・感想・評価

レナードの朝(1990年製作の映画)
4.5
脳炎後遺症に取り組んだ医師が起こした奇跡を描いたヒューマンドラマ。
ロバート・デ・ニーロとロビン・ウィリアムズが共演。

1969年、ニューヨークにあるブロンクスベインブリッジ病院が舞台。
本院は回復が見込めない慢性疾患の患者の療養施設で、セイヤー医師(ロビン・ウィリアムズ)は一般的な外部刺激に反応しない非定形型精神症の患者を担当していた。
ある勉強会で、パーキンソン氏病の治療薬として新しく開発されたLドーパ剤を知る。
対象疾患は違うが、非定形型精神症の一部の患者にも効くのではと思い、病院や患者の母親を説得して一人の患者(ロバート・デ・ニーロ)に対して試験的に服用を始める…

実話をもとにした感動の医療ヒューマンドラマです。
非定形型精神症の患者は一般的な外部刺激に反応せず、話すことも動くこともない。
そんな何十年間も反応しなかった患者に一瞬ではあるが奇跡がおきる。
その奇跡は患者本人や家族、医療スタッフにとって本当に良かったのかどうかは定かではない。
ロバート・デ・ニーロが難しい難病患者を好演しており、人間が生きるとは?人間の尊厳とは?を投げ掛けてくる。
一方、ロビン・ウィリアムズ演じるセイヤー医師はもとより、コメディカルたちの優しさに何度も涙です。
製薬メーカーや医療関係者には是非観てもらいたい心温まる奇跡です。
「僕は眠くない」
「人間の心は どんな薬より強いという事実です それを育てるのです 仕事 遊び 家族 何より大切なのは 我々は忘れてた簡単なことを」(NHK版)
「一つ幸いなのは 薬による目覚めに代わって 人の心の目覚めがあったことです 人間の持つ優しさは どんな薬にも勝る良薬なのです その心こそ 大切にすべきです 仕事 遊び 友情 家庭 これもまた大切です あらためてまた思い出しましょう 小さなぬくもりを」(TOKYO MX版)
患者たちの目ざめによってセイヤー医師も目覚めるのがステキです。
「よければ君と二人で 君と僕でどうかな よければコーヒーでも」(NHK版)
「もし何もないなら 僕ら 君と僕 どうかな もしよかったら そこらでコーヒーでも」(TOKYO MX版) 

2024.3 TOKYO MX2で鑑賞(吹替:森みさ 訳)
2023.2 NHK BSで鑑賞(BSプレミアム・字幕:種市譲二)
2022.3 NHK BSで鑑賞(BSプレミアム・字幕:種市譲二)
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