まこと

ロスト・イン・トランスレーションのまことのレビュー・感想・評価

4.5
「なぜ日本人はRとLを間違えるの?」 
新年はここからスタート。よろしくドーゾ。

患者さんから未見ならどうしてもこれを観て欲しいとBlu-rayを渡され、正月の課題映画となっていたんたけど、これを年明けに観て大正解。
私の好きな要素しか詰まってない映画だった。

異国で孤独感に苛まれる二人。共通点や環境でどんどん惹かれ合っていく。
こんな二人を友人と呼ぶのも恋人と呼ぶのも違う気がするんだけど、それを形容する言葉が日本語には存在しない。
でも、なんかちょっと理解できる。一昨年(もう2019年は一昨年かいな)シンガポールのBARで見知らぬアメリカ人とスターウォーズEP9の悪口で盛り上がったんだけど、それを思い出した。
この映画も別に東京じゃなくても英語が通じない国ならどこでも成り立つのに監督自身が日本で感じたであろう違和感がふんだんに描かれていて、それがまた意地悪のようでもありお洒落でもある。外国人からしたらお客が料理しなきゃいけないしゃぶしゃぶって有り得ないんだね。知らんかった。

舞台は成田から都内へと車で向かい、街には当時の隆盛を感じさせる新宿の武富士も渋谷のHMV。我らの世代にはたまらないマシュー'sベストヒットTV。
結局このレビューでこの映画の魅力は語りきれない。というか、多くを語らないこの映画において、レビューで言葉を羅列しすぎるのはきっと野暮だと思うから。
最高に素敵でお洒落な映画に出会えた。
きっと良い一年の始まりになるハズだ。
まこと

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