りた

ロスト・イン・トランスレーションのりたのレビュー・感想・評価

4.1
どうしよう、とても胸が苦しくて切なくて堪らない。
こういう恋愛映画、好きだなぁ。

なんでマークしてたのか分からないけど、マークしてあったのでなんとなく見始めた。

冒頭のタクシーから眺める東京の街並みが、旅行で海外行って眺めているような景色で驚いた。見慣れた景色のはずなのに。なぜか異国情緒溢れる東京が映る。すごい。
通い慣れた都庁前、景色はどれも見覚えがある。けれど雑然とした新宿の人混みが映ると、こんながちゃがちゃした街なのかと。まぁ、こんなもんか、新宿は。(笑)
パークハイアット泊まってみたーい。

異国で孤独を感じる2人が出会う。
夜遊びするシーンが好き。
クラブのシーンや、洋楽縛りのカラオケ大会。大学生のようなノリって何歳になってもできるものなのね。

ボブとシャーロットにはそれぞれパートナーがいる。パートナーと歩んだ時間がある。今はうまく行ってなくても、そう簡単には投げ出せない。だって人生はまだまだ続くから。だから2人は駆け落ち(違うか)なんてしない。
現実的な選択をする2人がとても切なかった。
夜を共にしても抱き合うわけではない。
キスをしても全てを浮かすような情熱的なものではない。別れや現実を踏まえた切ないキス、ハグ。

年を重ねて理解できたことの一つに、いろんな在り方の男女の関係がある。
好きとか愛してるという言葉を囁き合わない関係だってある。

日本文化をネタにしたギャグがどれも面白かったけど、ケリーの日本人らしい遠回しなマウントは笑っちゃった。

「初めて子どもが生まれた日はおそろしかった。今まで慣れ親しんだ生き方はもうおしまい。二度と戻れない。」
いや本当にそう。まじでそう。ボブ、あんたは父親としての自覚のある素晴らしい父親だよ。男性は産まないから、なかなか思考になれないんじゃなかろうか。子どもが大きくなるにつれて実感しただけかもだけど。(笑)
りた

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