バナバナ

クララ・シューマン 愛の協奏曲のバナバナのレビュー・感想・評価

3.3
クララとシューマンの二人羽織的な指揮はフィクションなんですね。
あれ、本当にやってたとしたら、かなりビックリです!

またまたウィキってみたところ、クララは子供の頃から天才少女と騒がれ、また他の音楽家達からも絶賛される程、本当に実力のあるピアニストだったんですね。
映画の中では、彼女は夫の代わりに指揮にも挑戦しているけど、実際の彼女は作曲の才能もあったにもかかわらず、女という事だけで、そちらの方は当時の世間からは無視されています。
オーケストラにも女性団員が全くいなかったけど、女性のバイオリンのソリストが登場するのも、まだ先の事なんでしょうね。

ブラームスは、生涯独身だったんですよね?
この監督さんって、ブラームスの兄弟の末裔って事ですか?
映画では、山猿の様な身軽さで、顔も今時のイケメン風の優男でしたが、ウィキってみると、融通の利かない真面目な感じの人の様でした。
彼とクララが恋人だったとする証拠も、本当は全く無いそうですね。
まあ、映画だから、若い青年との微妙な三角関係、というのは面白いんですが。

シューマンが晩年、あんな事になっていたとは全く知りませんでした。
梅毒による精神障害らしいですが、思想家の大川周明なんかは戦争裁判も無罪になり、ちゃんと治療を受けたら治ったけど、100年違うとあんな事されちゃうんですか!

私はカウンセリングみたいな事をするのかと思ってたのに、あれじゃあ、命が幾つあっても足りやしない。
当時の時代の雰囲気とか、音楽家のあるあるネタとしては面白かったけど、それ程人間ドラマが濃密ではなかったと思いました。
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