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地獄の警備員のせっのレビュー・感想・評価

地獄の警備員(1992年製作の映画)
4.2
テレックスとはなんぞや。

美術販売を扱う会社に務めることになった女性が車内のセクハラと地下にいる危険な警備員からの脅威に怯える話。

上演後の監督のトークセッションで、若い時にほぼ自主映画のような感じで作ったからダメなところも多いと思うけど、、みたいなことを言っていたが、全っ然そんなことない。もはや私が今年見た邦画ホラースリラーの中では1番のクオリティ。

何より凄いのは怖いだけじゃなくて、所々かっこよく見えるシーンが混在してること。私はこれ、主人公の女の人が見てる時はちょっとかっこいい演出になってる気がするんだよね。ちょっと惹かれてるからこそ地下に何度も足を踏み入れてしまうし、主人公に色目を使う同僚たちも同じぐらいな脅威だし。

例えば、地下の警備員の住処で警備員に見つかりそうなハラハラシーン、音楽と松重豊のオーラと撮り方でめっちゃかっこよく見えた。一方で、警備員のおっちゃんや主人公に色目を使う同僚を殺すシーンはただただ怖い。特に給湯室のシーンなんて、頭を抑えてるだけで身動きが取れなくなってるの怖すぎ。下でジタバタしてる感じもリアルですごい怖かった。

あと、とても『パラサイト』と似てるとこあった。警備屋や警備員が地下で生活してるっぽいところとか、最後に「俺のような人間がいることを忘れるな」と言うセリフ、めっっちゃ『パラサイト』じゃないですか。確かポン・ジュノ監督って黒沢監督好きって言ってた気がするから、ちゃんと影響受けてて嬉しい。

これは余談だけど、同僚の女の人二階堂ふみに似ててすっごい綺麗だったのに全然モテてないのが気に触る(笑)
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