れもん

新世紀エヴァンゲリオン劇場版 DEATH(TRUE)2/Air/まごころを、君にのれもんのレビュー・感想・評価

4.0
Netflixでは『DEATH (TRUE)2』と『Air/まごころを、君に』にわかれていて二作品扱いだったけど、一気見したのでまとめてレビューを残す。

実は『エヴァンゲリオン』については完全ににわかファンで、漫画は全巻集めて読んだし「新劇場版」は現在公開されている『序』『破』『Q』全て劇場で鑑賞したけど、原作とも言えるTVシリーズは途中までしか観たことがないし「旧劇場版」と呼ばれる『シト新生』『Air/まごころを、君に』『DEATH (TRUE)2/Air/まごころを、君に』の三作品はどれも一度も観たことがなかった。
なので、観る前にどんな順番で観ればいいのかWikipediaで調べてみることにした。

1997年3月公開の『シト新生』は、TVシリーズの総集編である「DEATH」と完全新作の「REBIRTH」から成る作品。
1997年7月公開の『Air/まごころを、君に』は、「REBIRTH」のリメイクとその続きから成る作品。
1998年3月公開の『DEATH (TRUE)2/Air/まごころを、君に』は、「DEATH」のリメイクと『Air/まごころを、君に』から成る作品。
…とのこと。

…ということは…
どうやら『DEATH (TRUE)2/Air/まごころを、君に』さえ観れば『シト新生』と『Air/まごころを、君に』は観なくてもよさそうだったので、とりあえずNetflixで観てみることにした。

観るまでは、TVシリーズの総集編(のリメイク)も含まれているなら途中放棄しているTVシリーズの内容も手軽に理解できそう!とか思ってたけど…
いや、そういえばこれは『エヴァンゲリオン』なんだった。
ラクして理解させてくれるはずがないんだった。
さっきWikipediaで『シト新生』のページを見たら、ばっちり「物語の時系列を無視してまとめたものであるため、TVシリーズを視聴していないと物語の理解は難しい」と書かれてたよ…
なんのための総集編なんだよ!と緒方恵美ボイスで叫びたくなった。
私は漫画の知識だけはあったのでギリギリなんとかついていけたけど、全く何も知らずにTVシリーズの総集編ということを信じて観た人はガチで叫んでそう。
おとなしくTVシリーズをちゃんと観ろってことね。
はいはい、わかったわかった、観るよ、今度!

途中からはそのTVシリーズと違う展開をしているらしいけど、そもそも元になるTVシリーズをちゃんと観ていないからどう違うのかもわからないまま観てた。
漫画は読んだけど、漫画もTVシリーズとは違う展開だったらしいし、そもそも遥か昔に読んだから漫画の内容も忘れたし…
正直、途中からは「ちんぷんかんぷん」状態。
でも多分だけど、リアルタイムでTVシリーズを観てリアルタイムでこの作品を観た人たちもほとんどはそういう状態になったと思う。笑

突然の実写は本気で「ぽかーん」だったよ。
(さすがに作画は「新劇場版」の方が綺麗だったものの)アニメ部分ではそんなに古さを感じなかったけど、実写部分では死ぬほど古さを感じて笑えた。

でも、「ちんぷんかんぷん」で「ぽかーん」なのに、ちゃんと面白いんだよな。
二回くらい泣いたし…
ヤシマ作戦でシンジがレイを助けるシーンと、ミサトがシンジにキスするシーン…
それに、ところどころ断片的に知ってはいるけどどういう流れなのかは知らなかったシーンが来ると、これがかの有名な!とテンションが上がって、謎の感動があった。
作品を観たことがないのに知ってるシーンがところどころあるって、よく考えたらすごいよね。
文句なしで国民的アニメだよ。

庵野秀明は、『エヴァンゲリオン』をわざと難解にしているのか、それとも自分の思い通りに作るとなぜか難解になってしまうのか、どちらなんだろう?
個人的には後者の予感がするが…
この難解さが、多くの人を惹きつける理由であり、そして多くの人に敬遠される原因でもあるよなあ…と思う。
私は惹きつけられた側でもあるけど、敬遠する人たちの気持ちも死ぬほどわかるわ…

とりあえず、先人たちの考察を読み漁り、時間がある時にTVシリーズを観ようと思う…

あ…そういえば『魂のルフラン』が流れなかったのはすごく残念だった…
にわかファンのくせにカラオケでは十八番としている曲なので…
『魂のルフラン』が流れるのは『シト新生』だけらしい…
高橋洋子の「私に還りなさい」を聴きたかった…

「裏切ったな…僕の気持ちを裏切ったな…父さんと同じに裏切ったんだ!」

「私は人形じゃない」

「あんた、誰でもいいんでしょ?」

「他人を知らなければ裏切られることも互いに傷つくこともない でも、さびしさを忘れることもないよ」

【2020.09.04.鑑賞】
【2020.09.05.レビュー編集】
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