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パレルモ・シューティングのadeamのレビュー・感想・評価

パレルモ・シューティング(2008年製作の映画)
2.0
ヴェンダースがベルイマンとアントニーニに捧げた作品。
写真家の男が街中で命を狙うように浴びせられた弓矢から死の匂いが近づきつつあることを感じる中、絵画修復師の女性と出会い恋に落ちる物語です。
地元デュッセルドルフで初めて撮った作品であることが影響したのか、内省的で私小説風の雰囲気は良かったと思いますし、意図してか偶然か生と死、男と女、街、撮ることへの自己言及と両巨匠に通じるテーマであることも興味深く観られました。
しかし語りが独りよがりが過ぎる気はしましたし、それぞれ数年後にこの世を去るルー・リードとデニス・ホッパーの使い方も陳腐な演出により最後の勇姿には見えませんでした。
思いがけずポーティスヘッドが長尺で聴けたのは嬉しかったです。
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