青二歳

眠狂四郎 悪女狩りの青二歳のネタバレレビュー・内容・結末

眠狂四郎 悪女狩り(1969年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

シリーズ最終作12作目
監督:池広一夫(3/4)
脚本:高岩肇(3/3)宮川一郎(1/1)
撮影:武田千吉郎(2/4)
音楽:渡辺岳夫(3/4)

【巻き込まれる騒動】幕府・大奥のごたごた。家斉チルドレンならぬ家斉ワイフズ。子が子なら…母も母だ!

【覚え書】
ニセモノ登場回。別に普段から悪名高そうだしわざわざニセモノ仕込まなくてもと思いますが…雷さまいよいよ体力温存するしかないのかな…
普通ニセモノ登場回って一人二役が定石でしょう!なのにニセモノったらスケキヨみたいな仮面かぶってるなんて…一人二役が醍醐味でしょおぉ〜(慟哭)やっと終盤にきて一人二役か?あぁ眼福って鏡か…やっぱり仮面と戦うのね…
(と最終作ということでブチブチ文句言ってますがこのニセモノ狂四郎の江原真二郎ってすごい存在感あります…!かっこいい。)
円月殺法vs円月殺法はこれで3回目。1回は⑦多情剣の典馬。典馬はどうも相手の太刀筋をトレースする技術があるらしい。2回は⑧無頼剣での白装束の天知茂。こちらは円月殺法の使い手でした。

舞踏だとしたらすごいイヤだ鳥集団に導かれた廃寺(?)。面打ちの亡夫のため、遺された面に魂入れをしてほしいと狂四郎に口づけを迫るアバンギャルド展開。えーと…娯楽作好きの自分もさすがにコリャやり過ぎだとツッコまざるを得ません笑。もうイヤだこんな映画(˶‾᷄ ⁻̫ ‾᷅˵)デヘヘ..
雷さまが縛られてる姿に萌えます。やだもうステキ〜(੭ु´͈ ᐜ `͈)੭ु⁾⁾12作目にして雷さまと久保菜穂子のねっとりキスシーンが入るとは思わなんだ…ギリギリと噛み締めて舌をいれない雷さまの抵抗には笑うけども…ここ差し替えじゃないよねぇ…?美しいお顔を拝見したいよう。

ストロボ撮影あり。能面率高いなぁ…芸道ものでもないのにアイテムとしてシリーズ通して頻出だったな〜。
あぁ〜終わってしまったよぅ〜…(>︿<。)


【狂四郎の女たち】
拷問する久保菜穂子!大奥総取締とはさすがの迫力です。よよと弱くすがる藤村志保。このオープニングの時点でお馴染み使い回しメンツが揃いました。最終作と思うと感慨深い。久保菜穂子はグッと迫力を増しましたね〜。最後の狂乱も最高でした。藤村志保のキリシタンとしての末期の祈りも良かった。転びバテレンを父に持つ眠狂四郎の最終作として、隠れキリシタンの純粋さを見せてくれるとこの哀しさが増します。
情婦朝丘雪路も可愛かった。久保菜穂子に仇のように狙われるお千加(松尾嘉代)も弱いようで強い素敵なキャラクター。プログラムピクチュアに文句言っても仕方ないけど、婦人科の検診台は当時無い…近代になって西洋から来たもので、あれは妊婦の身体を無視して医師の身体にそったもの。当時は横にならず膝で立ちます…まぁエログロナンセスを求めるには絵面的にこっちなんでしょう。

あぁ〜終わっちゃった〜(つω・`。)
いつもの駄文に有難くもお義理で頂戴するイイネを拝見しますと…眠狂四郎の知名度の低さがやや悲し…座頭市とかはリメイクされてるから知名度あるのかな〜狂四郎シリーズもめっちゃカッコイイのにな〜₍₍ ( ‾᷄꒫‾᷅ ) ₎₎
あぁせめてあと3年…あと7〜8本くらい作って欲しかった…この邦画黄金期(とはいえすでにこの時斜陽だが)の量産体制からすると軽く7〜8本とか言っちゃうけど、今なら考えられないペースですよね。
1963年11月2日に①殺法帖が公開され、最終作は1969年3月11日に公開…約5年半で合計12作。若親分シリーズや文芸作“華岡青洲の妻”も並行して、こんな素敵なアンチヒーロー像を作り上げてくれた市川雷蔵に感謝と心からの敬意を表します。
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