dita

幸福の黄色いハンカチのditaのレビュー・感想・評価

幸福の黄色いハンカチ(1977年製作の映画)
3.0
自宅10

健さん…自分、不器用ですから言うてる場合じゃなくない?やってることひどない?

途中まではめちゃ面白かった。金八以前のテツヤはコメディ担当として完璧やし(旅館のアレはあかん!あかんよ!)、桃井は面倒くささが完璧やし(キスだけなら…てのが彼女のこれ以上嫌われたくないっていう性質を表してて苦しくなる)、倍賞さんには惚れるし渥美さんの包容力(髭生えてた!)はきゅーってなったし。

でも…健さん!それは色々あかんよ。やくざな生き方しか出来ない男ってのは最初から示されていたし、それでも想う気持ちとか待ち続ける健気さとかわかるけど、わかるけど…。

映画を現実と重ねてこれはあかん!って言い切るのは視野が狭いのだろうし、作られた時代と今を重ねるのもよくないのだろうけど、あまりにも短絡な罪と償いの無さにどうしても引っ掛かりを覚えてしまって黄色いハンカチがこの先を暗示する危険信号にしか見えなかった。

犯罪に何か正当な理由があれば納得できたのかと思ったりもしたけど、やっぱり人の命をぞんざいに扱うのに理由もへったくれもないから、せめて駅のトイレットペーパー盗んだ罪とかにしてほしかった(それもあかんけど)。きれいごとを求めすぎなんやろか…。
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