ゴン吉

大怪獣空中戦 ガメラ対ギャオスのゴン吉のレビュー・感想・評価

4.0
怪獣映画の昭和ガメラのシリーズ第3作目。
本郷功次郎、上田吉二郎、笠原玲子、阿部尚之らが共演。

明神礁の海底火山、三宅島の雄島に続き富士山が噴火し、どこからともなくガメラが飛んでくる。
そんな折、付近の二子山で緑色の発光が確認される。
その正体は永い眠りから目覚めたギャオスであった。ガメラとギャオスの戦いが始まるが…

ガメラはカメの怪獣ならではの頭や脚をひっこめて相手の攻撃から身を守る。
この行動は王道ながらも平成ガメラでは見られないので新鮮に感じる。
本作でのガメラの対戦怪獣は「鳴き声が”GYAO!”と聞こえる」ことからギャオスと名付けられる。
ギャオスの身長は65m、体重は25トンだそうで、当時の東宝のスター怪獣・ゴジラの身長50mよりも一回り大きいのは、ライバル意識の表れか。
ギャオスの口から放つ超音波光線の原理や首が回らない理由を解剖学の視点で推察しているのが興味深い。
高速道路建設ラッシュによる地価上昇を目論む地元住民の欲が描かれており、当時の世相も伺える。
本作では名古屋を襲撃したギャオスから身を守るために人々が中日球場に避難するのに対して、平成の「ガメラ大怪獣空中決戦」では福岡ドームにギャオスを閉じ込めようとするのが対照的。
回転作戦や山火事作戦なども分かりやすく、戦車や戦闘機はもちろん模型で、アナログのミニチュアによる特撮が味わい深い。
ヒューマンドラマを子供主軸に描いているのが残念ですが、今見ても十分楽しめる作品です。
「ガメラありがとう さようなら さようなら」
オリジナルのエンディングソングもあったんですね♪ 

2023.8 TOKYO MX TVで鑑賞(ガメラ祭り)
2023.1 配信GAYOで無料鑑賞
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