皿鉢小鉢てんりしんり

パームビーチ・ストーリーの皿鉢小鉢てんりしんりのレビュー・感想・評価

パームビーチ・ストーリー(1942年製作の映画)
3.8
プレストン・スタージェスという人はほんとに頭がおかしいんじゃないだろうか?
食堂車に乗ったうずら猟友会の老人が、黒人に投げてもらったクラッカーを的に実弾を発砲して腕を競い合う。やめて下さい!、という黒人に、投げねえならてめえを的にしてやる、とライフルの銃口を向ける最低のギャグ。この黒人が心底間抜けに見えるように演出されていて、申し訳ないけど死ぬほど笑える。その後ヒロインを捜索するぞ、っつって猟友会全員が犬を連れて歌いながら客室車を進んでいく、ほんとに気が狂ってるとしか思えない。
2段ベッドに登るために、何度も下の男の顔を踏みつけてメガネを破る、という絶妙に意味不明なギャグも、双方ガラス片の危なっかしさが気になって、でなんとも言えない気持ちになる。
オチの観客を舐め切っているとしか思えないテキトーぶりも、「モーガンズ・クリークの奇跡」譲りで、これがスタージェス節なんだろうか……