アァーーーーーー

チャンピオンのアァーーーーーーのレビュー・感想・評価

チャンピオン(1949年製作の映画)
3.7
なんつったって1949年の映画なんで、
自分が見た映画の中でもベスト3ぐらいに入るほど古い映画である。
日本では戦前のボクシングは「拳闘」と呼ばれていたそうだし、ボクシングに限らず様々なスポーツにおいてもルールや効率的な練習法、または戦術や技術なんかは確立されて無かった訳で、型が無茶苦茶でも先天的パワーと感性のみでトップアスリートになったり、今でも破られそうにないケタ外れの成績を残している選手も沢山いる。
映画の中でのボクシングは、白黒の映像も相まってか、古い海外のボクシング映像を見せられた様な気分にもなるので、
明らかに手打ち過ぎるパンチスタイルの、空手とも一味違う、ジャッキーチェンのカンフーの様な、ヒットした後のモーションの「間」をおくボクシングスタイルの違和感が中々面白く映える。
元々カークダグラス自身がこの映画ヨロシク極貧生活時代にボクシングで生計を立てていたという逸話もあるのでそこが興味深い。
映画全体としては印象的なカットも多く、この時期の映画にしては分かりやすいのかも知れないが、まあ、この時代特有の唐突すぎる展開や、傍若無人を貫いたとみせかけて結局のところ本気だったのか、はたまた単純に女への執着心なのか、よく分からないままのラストはボクシング映画の基礎をショートカットした様な展開で苦笑。
悪くはない。
アァーーーーーー

アァーーーーーー