さわだにわか

悲愁物語のさわだにわかのレビュー・感想・評価

悲愁物語(1977年製作の映画)
3.6
オープニングシークエンスとかやっぱカッケェんだが原作梶原一騎だしゴルフの映画かと見ていると鈴木清順というより脚本の大和屋竺がなにか悪さをしたのか途中からあらぬ方向へ脱線して最後は若松映画調の青年の(少年だが)鬱屈爆発展開になってしまう。でも沁みるんだよな。結局踊らされてるだけじゃねぇか、何も変えることなんかできねぇじゃねぇか、権力者は相変わらず権力を持っていてマスコミは相変わらず馬鹿騒ぎをやっていて、ただ俺なんか踊らされてるだけじゃねぇか…みたいな哀しさが。鈴木清順の映画はバカバカしさの裏側に張り付いた哀しみがいいなぁと思う。
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