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細雪のditaのレビュー・感想・評価

細雪(1959年製作の映画)
4.0
@シネ・ヌーヴォ ~京マチ子追悼上映~   

阪急沿線芦屋川、見慣れた地名と馴染みの方言、マチ子と富士子の見惚れる美貌、眼福しあわせこの上なし。戦後、昭和の四姉妹、本家で耐えるおねえちゃん、家名を守るなかあんちゃん、お見合い運なしきあんちゃん、こいさん暴走困った人ね。互いの価値観譲らずも、みんながみんなを支えてる。

っちゅうことで、やっぱり船場ことばのマチ子と富士子はよろしおすなぁ…叶順子もたいそう頑張ってはったけど、もうちょっと頑張らはったほうがええんとちゃいますやろか。まぁ大阪の人と違うから仕方あらしまへんけど。にしても、悦ちゃん(マチ子の娘)が羨ましゅうてしゃあなかったですわ。生まれ変わったらわたしも悦ちゃんになってマチ子に怒られ富士子に勉強教えてもらいたい思いましてん。

…だんだんおかしなってきたから普通に書きますよってに。

台風描写の凄さに加え、海辺のロングショット、見惚れる夕焼け、部屋のライティング等々、普段は映像にあまり拘りのないわたしですら「ほわぁ…すごいな…」と思うほどの美しさに見惚れた。そしてそれを上回るマチ子と富士子の美しさと着物の着こなしと所作に見惚れた。

最近富士子の良さがようやくわかってきて、今作は役柄によるところもあるけど、ほんとうに美しかった。マチ子はこの四姉妹の、というか物語全体の重しとしての役割を全うしていてさすがの安定感。ちなみに叶順子の良さにはまだ気付けていない。船越は一瞬だけやったけど船越!って感じでとても良い(好き)。

総じてとても面白かったので帰りに早速原作を買ったら上中下の大長編やったけど頑張って読もう。市川崑版も観よう。睡眠時間………頑張ります。
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