今より日本に元気があった高度経済成長期真っ只中の東映作品ならではの豪快でいい加減な娯楽作品。
不良番長シリーズは知っていたが本作が初見。
無軌道な若者の代表がギラギラしている頃の梅宮辰夫。黒光りした体がムチムチしている。
悪い奴だが情に厚いどこか憎めない愛嬌のあるキャラクター。
なのでその仲間達も悪党というより小悪党なイメージ。
イリーガルな稼ぎ方でホンモノのヤクザにドヤされ漁師の街へ逃亡。
そこでも悪徳水産業者と対立し用心棒のヤクザと対決し戦争に。
初めはコメディタッチ多めでくだらない面白さで徐々に圧政に苦しむ市民や仲間の為に売られた喧嘩は買って奮闘する展開が意外と胸熱。
関東が舞台だが関西系のキャストが多めなのが謎。
芦屋子雁や山城新伍の道化役が光る。
ヤクザ役の八名信夫の若い時がエガちゃんに似てる。
1971年東映作品なので特撮ヒーロー作品のキャストの登場が嬉しい。地獄大使やキャプテンウルトラなどの意外な活躍が楽しい。
70年代当時の街並みやファッション、空気感がダイレクトに伝わる。
後半の銃撃戦やダイナマイトの応酬、双方共大量虐殺と容赦が無く命の軽さが時代を感じる。
ソープランドに改名する前のトルコ風呂や裸やチン拓など全年齢作品ギリギリを攻めてるのも良かった。
