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BROTHERのiiのレビュー・感想・評価

BROTHER(2000年製作の映画)
5.0
兄弟のように育ったり、盃交わしたりして兄貴、アニキになるのではなくて、もっとフランクなジョークで返せる間柄。そして、素直に愛してると言えるBROTHERこそがこの映画の主役だ。

今作では斜めがかった映像が平行になっていく画や構図を全く動かさずに人がそこに佇む絵画のような画面使いが特徴的だった。ソナチネのヤクザたちのように海辺で遊ぶ(野球じゃなくてフットボール)仲間たち、背景にディープブルーとスカイブルーのコントラストが気持ちよすぎるほど綺麗だ。
マフィアの家に襲撃をしかけるシーンでは薬を飲んで死んだ後部座席の男の顔に銃撃の乱射光がフラッシュを点滅させたり、ラストのマシンガン連射では首切りカットで不特定多数感を出したりするのは本来、メインである方を映さないという演出でとても面白かった。

武は映画を撮りながらずっと計算してるのかもしれない。異なる事象を因数分解していく。a+b(自転車)がキッズリターンとすれば今回はa(自転車)+bみたいな。軽くみればまくら越しの銃殺、口に何かを入れてのフック、重くみればソナチネでの笑みを浮かべての自殺など事象をシーンを変えることで流用することも出来る。(挙げればキリがない)

「ファッキンジャップくらいわかるよ馬鹿野郎」は最新作、アウトレイジ最終章で張会長の恐るべきギャグシーンで流用されているので観られてない方はぜひ
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