ざわさん

パニック・ルームのざわさんのレビュー・感想・評価

パニック・ルーム(2002年製作の映画)
3.7
2022年 22本目

好き。カメラワークや演出技法にヒッチコックの面影をチラチラと感じつつも、フィンチャーらしさは存分に溢れてる。引っ越ししたてで強盗に押し入られたジョディー・フォスターとクリスティン・スチュワート(幼い!)の鬼気迫る演技ときたら…。舞台は4回建ての家と、その中に設置されているシェルター「パニック・ルーム」のみ。それだけなのに、その閉鎖感をうまく使った攻防戦がハラハラを唆る。息を呑むシーンの連続で、前のめりになることも多々。ずーーっと画面が暗いから、それも視聴者の緊張を煽る。
ワンカットで家中を取り続けることが多いから、誰がどこにいて、家の中ではどこに位置しているのかがスッキリとわかる。パニック・ルームにいる側と、外にいる側にそれぞれメリットとデメリットがあって面白い。監視カメラで敵がどこにいるか見えるけど、自由に動けない、とか。敵に直接干渉は出来ないけど、影響は与えられる、とか。しかもそこに、閉所恐怖症要素や糖尿病といった不安定さを盛り込んできて、どこまで意地悪な脚本か、と。
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