一体どれくらいこの作品を観て泣いてしまったことでしょう。
東野作品は大好きすぎて原作も映像も何度も何度も繰り返し楽しんでいるほど。
そんな中でもこちらの作品は、正直歳を重ねて見返すほど観るのが辛くなる作品なんです。
名作と思う「秘密」もどんどん歳を重ねると、あのラストシーンは泣けて泣けて仕方ないのですが、それはまだ救いのある涙なんです。
なぜかといえば、まだ救いがあるから。まだ明るい未来が想像できるから。
しかし…容疑者Xの献身は、救いがない。一体誰に明るい未来が想像できるんだろうか、と。
圧倒的な演技力の堤真一さん。
幸薄で儚げな母親役の松雪泰子さん。
物語が進み、すべてを理解した時にどうすることもできないことを察した湯川先生。
すべてはラストシーンに集約されているんです。
沈黙のパレードの流れで、北村一輝さんが「最愛」を聞くと泣いてしまう、と話されていて、あろうことかその話を聞いて泣きそうになってしまいました。
実は年末の2023年12月29日、ガリレオシリーズを放送順に観賞している最中なんです。
まさに容疑者Xの献身がテレビ画面に映されており、すでに泣きそう(笑)
今年もいろいろな作品に出会えましたが、東野作品で一年を締めくくるのもいいものだなあと、改めて実感してるところです。