骨折り損

八日目の骨折り損のネタバレレビュー・内容・結末

八日目(1996年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

どうしても納得できない。
ジョルジュは絶対に死ぬべきじゃなかった。彼が最後に自殺することで全てが台無しなような気がした。彼を受け入れなかった人たちが全員彼の死後に楽しげに歌を歌っていて、ただ1人歌っていないのがアリーなのが全てを物語っている。個人的にこの物語はあくまでダウン症の人間がどうにか生きていく希望を見出すことを期待していたしそうでなければ報われないと思っていた。なのに死んだ。ただ、死んだ。それではあまりに現実が冷た過ぎるし彼をこんなにも愛らしく描いた意味がわからない。死ぬのは簡単なんだ。彼が死んで母親と一緒になれたからハッピーエンドというのは絶対に違う、彼みたいな人間が生きにくい世の中が彼を殺したようにみえる。ジョルジュがかわいそうとか特別とかそういう感情は持っちゃいけないんだと思う。モンゴロイドの表現があまりに繰り返し過剰にされていたので正直、抵抗はあった。でも本当の意味で平等に人を見れる人間になるにはそれさえも受け入れてもっとバカでかい心を持たないといけないんだと深く自分に言い聞かせた。
骨折り損

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