とってもよかった。
ソフィアコッポラさん好きなんだけど、
こちらの映画はリアタイで大学生の時にクラスのあざとオシャレ女子が騒いでて
なんとなく敬遠していました笑
オシャレカワイイだけなのかな。とか思って。
まあ、結論ほぼオシャレカワイイだけなんだけど、意外にもちゃんと骨があっておもしろかった。
画面の綺麗さは言わずもがな、
キルスティンダンストがめちゃめちゃ良い。
ここで描かれるマリーアントワネットは最期は立派な王妃だったわけですが、
バカみたいなしきたりと
くだらないゴシップだらけの宮殿で
ちゃんと自覚があったことが皮肉というか、まともでいるための精神力を思うと、強いひとだったのだろうと思うのです。
キラキラ感を殺した終盤のマリーもとても綺麗に描かれています。
もう甘いケーキみたいなお姫様ではないけれど。
彼女の最期は処刑ですから、この先が更に辛すぎると覚悟してました。
ところが思いの外素敵なラストで最高でした。
あの終わり方でなければ、「ソフィアコッポラの作品として」中途半端な出来になっていたかもしれません。
完璧じゃん。
恐るべしソフィアコッポラ先生…。
個人的に、テーマはマリーの生涯ではなく、幼いお姫様が立派な王妃になるまでっていう理解です。
昔からマリーアントワネットの肖像を見るとそんな悪女には見えてなかったのですが、(ふわふわしてて可愛らしいので)
フランスではだいぶ前から彼女の名誉を取り戻す解釈も増え、人気もあるようですね。
公開当時、この映画もそちらの解釈に寄せているのも話題でした。
若い時に一度観ていたら今との感性の違いを楽しめたかもしれないと思いました。