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御法度のmのレビュー・感想・評価

御法度(1999年製作の映画)
4.9
妖しく艶めかしい愛憎劇。大島渚監督の最高傑作とは言わないまでも、充分に素晴らしい芸術的な傑作と言える。
アルトマン作品や「スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ」の鬼撮影監督 栗田豊通の画はリッチで、照明の美しさとカメラワークの見事さに惚れ惚れする。衣装と音楽もまたしかり。

この映画のビートたけしはいつも以上に素晴らしい。台詞回しは初々しいがその妖艶な存在感が目を惹く松田龍平、そして崔洋一やトミーズ雅といった非本職からのキャスティングも抜群にハマった。

この時期の日本映画を観ていると武田真治の巧さに舌を巻く。巧い役者は舐めるように台詞を流す。


侍という存在の扱い方としては、個人的には「忠臣蔵外伝 四谷怪談」とこの作品が一番腑に落ちる。
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