さりさり

フローズンのさりさりのレビュー・感想・評価

フローズン(2010年製作の映画)
3.5
最終リフトに乗った3人の若者が、作業員の連絡ミスからリフト上に取り残されてしまう。
スキー場はそのまま約1週間の閉鎖期間に入り、無人になってしまう。
極限の寒さの中、3人の運命はいかに?!?

*****

観ているのが辛かった。
ドキドキハラハラを期待して観たのだが、それとはまたちょっと違う感じ。
じわりじわりと死の恐怖が近づいて来る。
ハラハラというより、ゾクゾク感。

リフトはかなりの高さだ。
飛び降りることは危険すぎる。
助けは誰も来ない。
このままだと間違いなく3人は凍死してしまう。

そして恐怖は寒さだけではない。
更に、寒さ以上に恐ろしいものがやって来るのだ。
そう、まさか、“アイツ” が襲って来るとは…。

先日『FALL/フォール』を観たばかりだが、同じワンシチュエーションものとして『FALL』は「陽」、こちらの『フローズン』は「陰」だなって思った。
観たあと、すごく暗い気持ちになったからだ。
『FALL』のように、手放しに「あ~!面白かったぁ!」とは言えない雰囲気に包まれてしまった。
重苦しさと切なさでいっぱいになってしまったのだ。
フィルマの平均評価が低めなのは、きっとそのせいかなとも思った。

*****

ここでひとつ、思い出話を。
昔、スキー場に勤めていたことがあったんですけど、毎年シーズン始めにリフトの点検を兼ねて、救助訓練をするんですね。
で、毎年新入社員が救助される役になって、めっちゃ高いリフトからロープで吊るされるんですよ。
私、それ、やらされました。
全従業員の注目の中、私は怖いというより恥ずかしさでいっぱいになって、消えてしまいたかったです。
新人イジメか!って思いましたわ。
マ、新人社員の悲しい “さだめ” ですね。笑
今ではいい思い出です。
さりさり

さりさり