悲しくて辛い話と聞いてたけど個人的には全くそんな事なかった。すごく優しい話だし、どんな理由であっても、人が人の命を奪うことは代償が伴うことだと伝えられている気がした。
死刑囚を収容している刑務所を舞台にしているけど、コミカルな要素を交えつつストーリーを展開していて、重たい雰囲気が続くわけではない。登場人物達もそれぞれ個性と魅力があって、抱える問題や悩み、人間らしい行動や言葉に、死刑囚役にまで愛着が湧いてしまったりする。
悪は悪で正義は正義。悔い改めても事実と違っても刑は覆らないという、ファンタジーなのに絶対的な前提があった。
それでも悩んだり哀れんだり怒ったりする、ごく自然に視聴者の感情を汲み取ってくれているポールが主軸になってくれてるおかげで、話には感情移入しやすい作りなのだと感じた。
仕事と生活があって、病気という悩みがあって、仲間への信頼や囚人たちへの思いやりがある、ポールの人物像がこの物語をファンタジーにさせ過ぎない。
ほんと嫌なやつだなお前!!っていう悪役というか憎まれ役というか、パーシーとワイルドビルにはハラハラというかイライラさせられまくった。
デルには映画だけ見るとちょっと愛嬌感じちゃうけど、奴がやった事を知るとあの最期で良かったかもとも思っちゃう。
ジョンの最期に関してはわからない。
自分の倫理観をいろいろと問いつつ見る映画だった。