お前、まだ観てないん会⑤
鮒釣りは鮒に始まり鮒に終わる。見てないん会はトムに始まりトムに終わる。
ああジョン・ウーですよ。男たちの挽歌もフェイス・オフも大好きなのになぜこれ観なかった。
というわけで整合性なんかなんのその、とにかくアクションに全フリするこの映画。中身は全くないんで志穂美の女必殺拳と同じようなザ・ご都合主義が止まらないですよ。
序盤のロッククライミングからワイヤーアクションと基本はトムの映画ですけど、所々でジョン・ウー魂が出てくるのがナイスじゃないですか。
①すれ違った時に急に時間が止まり音楽。
ああ、ウォン・カーワィなんかも大好きな意味なくストップモーションですよ。挽歌でもあったよなぁ。今回は特にマフラーを取り上げるシーンのストップモーションがたまらない。
②当然鳩
ジョン・ウーと言えば白いハトですよ!ああ、いつ鳩飛ぶかな飛ぶかなとウキウキして待っていたら「とんだぁ!」ですよ。ただ1匹だけなんでそこは不満。フェイス・オフみたいに鳩の大群飛ばせばいいのに。
③アクション>整合性
そもそも敵がなぜバイクで追いかけるのかわからんですけど、結果バイクアクションを見せることが出来るというもうご都合主義が止まらないですよ。特に敵やくとの意味不明なバイク交差はなんだこれ様式美かよ!という気持ちが止まりません。
④二丁拳銃
ジョン・ウーと言えば二丁拳銃でしょ。あれ、あれあれ、トムはなんぜ拳銃を一個しか持ってないんだ。もう期待していたのに。でも振り向きざま倒れながらのガンアクションで許してやるかと甘甘な評価です。
前作とは同じシリーズでも全くの別物(まあデ・パルマとジョン・ウーじゃ進む次元が違うですよ)。でもこれはこれでありなんで荒唐無稽香港映画流のジョン・ウーに一票!