Siesta

ミッション:インポッシブル2のSiestaのネタバレレビュー・内容・結末

3.5

このレビューはネタバレを含みます

「ミッション:インポッシブル」第2作目。今作でもトム・クルーズのアクションは健在で、冒頭からノースタントで崖を登るシーンにヒヤヒヤする。あれはテレビで奇人・変人扱いされてる人レベル。崖で手放しとか何考えてるんだ。今作のミッションは、キメラという殺人ウイルスの回収。ウイルスという点では、現在のコロナウイルスとも通じる部分にも思える。ウイルスを流行らせてワクチンで荒稼ぎって、今の状況じゃとても笑えない。
全編通してメロドラマとしての要素もかなり色濃い。イーサンとナイアの関係はもとより、ナイアと敵役アンブローズの元恋人同士という設定が面白い。ただ、他の作品でもそうだけど、変装マスクはやっぱりズルいような気がする。だって、これが成立したらなんでもアリになっちゃうような。終盤、テーマソングがかかると同時に怒涛のアクションが始まる。アンブローズとのカーチェイス、バイクチェイス、爆発、ナイフ、格闘と圧巻のシーンの連続。ジョン・ウーが「バイオレンスの詩人」と呼ばれる理由がよく分かる。トムの足さばきの美しさ、キレはその手のプロとしか思えない。最終的にはもちろん、イーサンがアンブローズに勝ち、キメラに感染させられたナイアをワクチンで治して終わる。ただ、もう少しアンブローズの内面の葛藤があれば、深みが増していたような気もする。あと、ヘリで移動中にマスクもしてなくて感染しないのだろうか、と思ってしまった。最初と最後に出てくる「行き先を教えたらバカンスにならない」というセリフはまさしくその通り。
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