弁士・伴奏つき上映会にて。
林海象の映画デビュー作かつ佐野史郎の映画初出演・初主演作。
昔のサイレント映画のフォーマットを模したモノクロ映画（セリフの字幕画面が挿入される作り）。昭和初期を舞台に、私立探偵が誘拐事件を追って犯人からのメッセージの謎を解きつつ浅草の仁丹塔や花やしきへ走り、怪しげな大道芸人や露天商に導かれるうちに、大正時代のサイレント映画へと辿り着き…という、昭和レトロから大正モダンまでてんこ盛りの、その辺が好きな人にはたまらない美しいファンタジー映画。昔からこれ大好きだったんだよねぇ…。
元々は音楽や活弁、ヒロインの歌などの音声が入っていたのを全部とっぱらって、生の活弁と伴奏を入れた形式の上映会だった。
歌が物語を引っ張る話だったのでどうか？と思ったのだが、こんな風に上映されるために作られていたのかも？と思っちゃうくらいぴったりで、作中、大正時代に人々が活動写真館でまったりのんびり映画鑑賞をしている様子に自分達もシンクロ。楽しい上映だった。これはこれであり（でもあの歌も聴きたい！）。
久々に元の形式のも観たくなっちゃったんだけど、今DVDは入手困難みたい。
監督が挨拶にみえて、ネガが見つかったのでデジタルリマスター版かつ多言語版製作のためのクラウドファンディングをこれからやるそうだ。の、暁にはブルーレイも出るかしら？
