ヒッチコック作品を観たくて鑑賞。
これまで観たヒッチコック作品の中では、結構微妙な映画でした。
サスペンスっぽさも薄めで、ダメ男とバカ女の残念な関係性を終始描いている。
その関係性も余り大きく変化することはなく、男のこと行動を疑っては許してしまうというのを何度も繰り返していた。
ただ、ラスト15分くらいは良かったと思う。
男と一緒に出かけたはずの親友が死に、自分に保険金がかけられていることを知る女。
今までは嘘をついたり金を盗んだりしないか?と疑っていただけなのに、命の危険さえも感じるようになってしまう。
そうすると、これまで以上に何もかもが疑わしく見えてくる。
飲み物を入れてくれただけなのに、推理小説家の知人とお喋りしているだけなのに、恐ろしく感じてしまう。
自分を殺そうとしている「かもしれない」男の怖さが、リアルに表現されていた。