本作に『バルカン超特急』のミス・フロイことメイ・ウィッティが出てたのがちょっぴり嬉しい。
ヒッチコック作品に(カメオ出演した監督以外で)最も多く出演した男レオ・G・キャロルも出てました。このお方『俺たちは天使じゃない』にも出てましたね。
脇を固める俳優さんたちに味がある。これだけで嬉しくなります。
いいとこのお嬢様がプレイボーイに引っ掛かってしまう。ズケズケと人の心に入り込んでいくあの感じは、受け入れちゃうんだろうなぁ。これもまた世の常か…
なんか甘い恋愛の理想だけで突き進んでいきます。恋は盲目だからなあ。仕方ないよなあ。
こんな映画なの?う~ん、と悩んだ矢先に雲行きが怪しくなります。
ああ
ダメだな、この男
嘘をつく
信用ならない
何度も裏切られ、その都度赦してしまう
これも愛だと自分自身に言い聞かせる奥さん
幸薄そう
…
ん?
あれ?
なんだか…
怖い?
北北西ではなく犯罪方向に進路を取る男、ケイリー・グラント。まったく恐ろしい男よ。
後半ずっと、観ているだけで断崖絶壁の淵に立っている気分になります。後ろからひと押しされたらまっ逆さまに落ちちゃうこれ。
殺される
絶対に殺される
疑惑は確信に変わり、今度こそ赦せぬ事態にまっしぐら
それは夜も眠れないほどの緊張
寝たら死ぬ
ああ
ダメだ
逃げなくちゃ
なんとかして逃げなくちゃ…
そして物語は怒濤の断崖クライマックスに突入していくのであった…
ここまでは良かった。すごくいい。
でもラストはう~ん。これは…もうちょっとこう、なんとかならなかったんですかねヒッチコック大先生。
あと、映像が荒いからカメオ分かりづらっ!!!私もまだまだ修行が足りませんね。