【フィクションの様なノンフィクションだけど、フィクション過ぎる】
全米アメリカンフットボール・リーグNFLのマイケル・オアー選手の激動の半生を追ったノンフィクション映画。米南部ミシシッピのスラム街に生まれ、ホームレスのような生活を送っていた黒人青年マイケルが、裕福な白人女性リー・アンの一家に家族として迎え入れられ、アメフット選手としての才能を開花させていく姿を描く。
テンポが良い。
いや良すぎる…
例えば結構重要にも思える大きな問題が起きてもあっさり解決して、ポンポンと進んで行くのでもっとじっくり描いて欲しかったなと思う。マイケルとSJの兄弟の関係を良いテンポで面白おかしく見せるのは良かったんだけど、コリンズを含めた3兄弟の描写がもっと欲しかったな…それとテューイ家に拾われる前に学校に入れてくれた人達の描写ももっと欲しかった。学校に入らなければテューイ家とは出会わなかった訳だし、ラストにリーアンがナレーションで伝えてる事がそうであるなら、彼らの描写は必要だったんじゃないのかなと思う。
ノンフィクションだからストーリーをどうこうする事は出来ないけど、もっと細かい描写をところどころ増やしても良かったのかなと思う。せっかく素晴らしいノンフィクションなんだから何気ない描写、つまりノンフィクション的な部分をもっと見たい。感情を置こうとする前に話が進んでいってしまうから感動はしたけど結局「良い話だったな」くらいとしか思えなくなる。変にテンポを良くしたからこそフィクション的になってしまったのは残念…
ラストの写真や実際の映像は良きでした。
今作が公開された2009年にサンドラブロックが今作でアカデミー賞主演女優賞と別の作品でゴールデンラズベリー賞最低主演女優賞をどちらも獲得したという話が好きです。
リリコリちゃん扮するコリンズちゃんが可愛い過ぎました…
