怨念大納言

ソウの怨念大納言のレビュー・感想・評価

ソウ(2004年製作の映画)
4.6
レビュー250本記念!
緻密に構築された恐怖の連鎖!
SAWシリーズ1策目にして既に最高傑作!

これはもう素晴らしいですよ。
まず部屋のビジュアル。

汚い!
汚いぞー。

もうね、部屋の両隅で鎖に繋がれた二人の男と、その部屋の中央に転がる死体。
不潔なバスルーム。
このビジュアルだけで満点なんですよ。

その状況で、『家族共々殺されたくなければ6時間以内に目の前の相手を殺せ』、だと…。
鼻血出るわ。

この汚い部屋で、時計が新しい事を即座に見抜くゴートン先生。
この先生、終始冷静かつ常識的。

職業が医者であるせいか、孤島の鬼の箕浦と諸戸にイメージが被るなー。
特に諸戸とゴートン先生。

序盤からパニックに陥るアダムと、冷静なゴートン先生。次々と新しいアイテムや事実が発見されるが、解けそうで解けない謎。
生きる為のもがきの全てがジグソウの手のひらの上のようで、自ら死に向かっているようにすら思える。
自ら殺さず、いたぶるように試練を与える凄みは、これまでいそうでいなかった殺人鬼なのでは?

謎解きも、種々の死のゲームやその装置のビジュアルも、アダムとゴートン先生の疑心暗鬼も素晴らしい。素晴らしい要素は沢山あるが、圧巻なのはラスト。

個人的にはユージュアルサスペクツに比肩する衝撃ラストである。
いや、きちんと伏線が張られており、ミステリーとしてフェアである分こちらが上なのでは?

カリスマ殺人鬼に謎解き、伏線回収に驚きのラスト、グロもあって大満足。

いやー、大好きです。
怨念大納言

怨念大納言