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混血児リカ ひとりゆくさすらい旅のIMAOのレビュー・感想・評価

3.5
一作目の『混血児リカ』を観逃して、こちらから鑑賞。中平康の演出は初期に比べると緩いけど、随所に工夫はしている。殿山泰司、鈴木瑞穂、峰岸徹など脇を固める役者たちがなかなか良い。
全体的には70年代プログラムピクチャーの楽しいノリだが、途中突然現れる青木リカと峰岸徹のラブシーンのセリフは、まるでハリウッド・クラシックの様。

リカ「なんかお礼をしなくちゃね」
峰岸「じゃあキスで良いよ」
リカ「私…苦手なのよ」
峰岸「(真顔で)俺もだ」
と二人で濃厚なディープキス。

こんな脚本書いたの誰?と思ったら大御所・新藤兼人である。
この映画では沢山人が死ぬが、そこにも新藤兼人なりのエクスキューズはある。そこは流石、良い意味で戦中派である
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