松井の天井直撃ホームラン

ジャン=ポール・ベルモンドの 恐怖に襲われた街の松井の天井直撃ホームランのレビュー・感想・評価

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☆☆☆★

簡単に。

子供の頃に大好きだった俳優が、スティーブ・マックイーンとベルモンドだった。
当時スタントマンを使わずにアクションシーンを演じている…と、写真付きで宣伝されているのを知って観たくて観たくて、、、観たくて観たくて、、、

でも当時はお金が無い。
ただただ写真だけを眺めていた日々。
テレビでは放送されなかったのかなあ〜。
多分、放送されていたら見ててもおかしくないのだけど、、、

…と言うわけで初見。やっと見たかったカッコいい当時のベルモンドに再会出来た。

イーストウッドが『ダーティハリー』の冒頭で、今では刑事ドラマで定石の1つ、はみ出し刑事のアクション場面で世界中を熱狂された。
それから数年後。ベルモンドの刑事アクションには、まだはっきりとその定石は組み込まれてはいなかったものの。それらしき雰囲気は確かにあった。
(因みに、アクション映画で悪役が最後に死んだ!と思わせて、最後の最後にもう一度襲ってくるはしりは『マッドマックス2』じゃないか?と思っている。ホラー映画で最後にショック場面があるのは『キャリー』がはしりだろう…とも)

冒頭のエピソードが映画本編の事件に入り込んで来る…って言う。「あれれ?アリかよ!」のアクション場面で列車を使った、やっと長い間見たかった願いが叶った。
いや〜!何だろうねえ。何せリアル過ぎてハラハラしちゃうんだよねえ〜。昨今の(特にトムクル辺りがやる)ハリウッド映画のノースタントアクションも凄いんだけれど。どう見ても〝 行き当たりばったり感 〟が強いもんだからより観ていて「おいおい!ベルモンド怖え〜よ〜!」…と。

列車上での最後のシーンだけは、流石にスクリーンプロセスを使ってはいたものの。各所でゲリラ撮影を敢行していた風で。画面に映る人の多くが、「あれ?ベルモンドじゃねえ!」的な雰囲気で撮影を見ている辺りが観ていてそこは楽しかった。

…のも途中までだったかなあ〜💧
いくらなんでもストーリーがいい加減過ぎて、、、
まあ〜何といいましょうか。全盛期のイキイキとしたベルモンドが見られたのだから、入場料なんて安いもんですけどね(u_u)


2021年9月25日 キネマ旬報シアター/スクリーン1