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パプリカのなんのレビュー・感想・評価

パプリカ(2006年製作の映画)
3.8
夢と無意識とかそこらへんがテーマになってて面白かった。

瞬間で切り替わる場面にも関わらず、自分の役割を理解している描写や、
シーンとシーンを繋ぐ舞台装置がドアや窓など、景色が変わるという概念を引き継いで置かれていたりする所なんかは、まさに夢そのものを表していて驚いた。

奇天烈な内容もそれら全てが、実際に登場人物達の頭の中にある憧れや、興味関心や、トラウマが作り上げている人格や景色であって、突拍子もなく思えるそれらは全を、作中でパプリカという人格を自己認知する事で、それらは、自らの一部である事表している。

現実に侵食する夢の描写は、リアルな夢と観ても忘れない夢が、統合失調を引き起こす。
リアルで忘れない夢は、寝ている事と起きている事以外は、現実と変わらない。
しかも、寝ている最中は起きるまで夢だったと認識できないっていうジレンマが、夢と現実の境界線を、曖昧どころか、時にはひっくり返したりもする。
そういうところは、インセプションでも語られてたりする。

シャドーとか、共同体感覚とか色んな心理学的な知識が使われていて凄い作品だと思う。
そして、こういう表現が直接的に出来るのは、アニメーションの素晴らしさだと思った。
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