抹茶マラカス

ハンニバルの抹茶マラカスのレビュー・感想・評価

ハンニバル(2001年製作の映画)
3.7
あまりに猟奇的なシーンが多く、特に後半はなかなか直視できない場面が続く。
単純に指紋までバレてるレクター博士を捕えられないアメリカの出入国管理に文句は言いたくなるが、それ以外にも割とストーリー上カットされたと思われる齟齬が起きている。
だが何より重要なのは彼はハンニバル・レクター博士だったのか、という点。シリアルキラーで食人という属性と彼のクラリスへの異常な執着は表現されていたが、彼の対話による洞察力の鋭さなどは発揮されていない。気付けば視聴者も諭されてしまうような狂気は、図書館司書としてしか発揮されておらず少し残念。
先にインフェルノを見ていたお陰でフィレンツェやヴェッキオのイメージがハンニバルにならなくてよかった。思い出す度ハンニバルの死体だと流石にイタリアに行きたくなくなる。