だい

悪魔の往く町のだいのネタバレレビュー・内容・結末

悪魔の往く町(1947年製作の映画)
3.1

このレビューはネタバレを含みます

中盤までは正直どうでもいいというか、
野心に溢れる自信家の男が恩義も忘れ独立する、
というのはまあ、
いろんな話でよくある流れ。

主人公スタンは、
あちこち色目使っていけすかない奴だけど、
実際に才能もあるのは明らかなので、
独立して成功することに違和感は全くなくて、
むしろ奥さんのモリーが無限にいい子すぎるからこそ、
もういっそこのまま成功して幸せになってくれや!

と思わせる所がストーリーのミソ。

観てる側はモリーの幸せを願ってるがゆえに夫婦の成功を祈ってるのに、
モリーが止めるのを聞かずに別の女との儲け話に傾倒してゆくスタン。

この構成が上手い!!!

スタンに対する感情を、
スタートから終盤までブルンブルン振り回す脚本の凄みよ。


そして最後に、
より憎むべき相手のために同情の対象になるスタン。

だから結末が納得できるのよな。


よく出来た話の中で、
やはりモリーの衣装だけはクレイジーなので、
あれは絶対に監督の趣味。
だい

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