瀬口航平

ハリー・ポッターと謎のプリンスの瀬口航平のネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

暗い!暗いんだけども、不死鳥の騎士団と同様に、暗いからこそここでも日常パートの愛おしさがやばい。
主にロンとハーマイオニーの関係が好き。クディッチで選ばれるようハーマイオニーが魔法で手助けするのもそうだし、その後嫉妬したりするのもそうだし、ハーマイオニーと言う寝言をイカれてるよね、と言われて落ち込むのもそう。
あと二人が喧嘩してるからその間にハリーがいるのも面白くて好き。
この辺からハリーが色気づくのも面白い。それで調子に乗ってハーマイオニーに結構強めに叩かれるのも好き。
3人でロンの家で会話してて、ダンブルドアの年齢で笑い合うのも好き。
ハリーとジニーはなぜか好きにやってくれ、としか思わない。

ただの悪ガキでしかなかったマルフォイがここに来て存在感を出してくる。

ダンブルドアとの対峙のシーン泣いちゃったんだけど。。ダンブルドアの生徒への愛がすごくて。。。自分が助かりたいとかではなく、マルフォイに人殺しをさせたくないんだ、、という感じが泣ける。。マルフォイの痛みや苦しみに寄り添ってるとことか。。誰よりも生徒思いのダンブルドアにふさわしい最期だったと思う。こんなとこで死んてほしくなかったけども。そしてこの話を観た日にダンブルドア役のマイケルガンボンさんの死亡記事が発表されるっていうタイムリー。。他の作品でも見た事あるけどすこい俳優さんだった。ありがとうございました。安らかにお眠りください。

スネイプの存在感も前作から少しずつ強くなる。
本当は味方なのわかってるからかもだけど、表情見る限り敵とは思えないんだよね。。かなり表情出ない役だから、(元々のこの設定がかなり活きている)
わかりづらいけども。

個人的に、スネイプが、自分のことを半純血のプリンスだと名乗るシーンがずっと気になってる。苦々しく言うんだよね。。10回くらい再生した。
自分のことを語るのはここが初めてじゃない、、、?でもそれも当然で、いじめられっ子の学生生活に、その後のデスイーター時代、隠したい過去ばかりな気もする。リリーのことをずっと愛していたり、魔法薬学への異常な才能、いじめられてた過去を今でもあれだけ引きずってるあたりを考えると、相当オタク気質だし、人や物事への執着と情熱がものすごい。そのくせ普段はポーカーフェイス。。相当感情的な性格なはずなのに、それらをかなり抑え込んでる。これは性格歪む。。そして登場人物の中で最も複雑な人物だと思うから、もっと知りたくて不死鳥の騎士団からの原作を買っちゃった。
スネイプのハリーへの思いってほんと複雑だと思う。生徒だから守るべき存在なんだけど、眼以外はにっくきジェームズにそっくり!眼だけリリーなのもいろんな思いを喚起するだろうし、たしか原作だと初めてハリーに会ったときどう思ったかとかも記述されてた気が。。
そしてあんだけ好きだったリリーが、最も憎たらしいジェームズと結婚したという事実も辛すぎる。なんか話違うけど、アンガールズ田中が、学生生活で自分を虐めてた男が、自分の好きな女と付き合ったことがめちゃめちゃ腹立った!みたいなこと言ってて、人をいじめる最低なやつになんでいっちゃうの!?みたいな!こと言ってて、何なら女性のほうも責めてたなあ。スネイプにももしかしたらリリーを責めてた時期あるのかな。あったとしても、それを上回るぐらい好きだったはずだから、ただただ悲しくて、辛くて、自分に対する認知が歪んだりもしたかもしれない。ハーマイオニーとかリリーに似てない??わかんないけど笑

ベラトリックス良いキャラだよね。ある意味ヴォルデモートより悪役感あるわ。

ダンブルドアが亡くなった姿を見ているマクゴナガル先生の立ち姿がすごい。呆然とするとはこのことか、、って感じ。。受け入れがたく、否定しようがない現実を目の当たりにしたときの、思考や何もかもが限りなく停止した感じ。。でもそれでもダンブルドアを悼むために杖を掲げるのはマクゴナガル先生が一番最初なんだよな。そこも良い。


あとヴォルデモートの子供時代を演じてる子めちゃ良いな。すでに後の帝王の風格を感じる。。

ホラスを説得するシーンも地味に良い。あんな説得のされ方したら、心が動かざるを得ない。。ダンブルドアの計画とか作為的なものをほとんど感じなかった。作中ホラスが最も変化したシーン。
瀬口航平

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