多分これがこの時代のブルックリンの日常だったんだなあ。
一般的なストーリーの流れではなく、少しだけいつもより騒がしい一日という描き方だったことに胸が締め付けられる。
ただ、無力感に包まれて座っているスパイク・リーの目線は、現代においても緩んでないのではないかと思わされる。
日本で生まれ育った人間からすると程遠く感じられるほど、責任感のなさばかり露呈するキャラクターたち。一見するとある程度の信頼関係がありそうだけど、暑すぎる気温と同じくらい今にも爆発しそうな緊張感があることは間違いない。
特にクライマックスにやってくる事件のなり行きに関しては理解し難い。けれど、彼らの怒りのやり場もなかった。
すごく考えさせられたし、全員被害者すぎて逃げ場がない。その辺の胸糞系よりよっぽど重い映画でした。
良いキャラが多かったけど、酒飲んでるおっちゃん三人衆がなんかツボだった。