サンヨンイチ

インデペンデンス・デイのサンヨンイチのレビュー・感想・評価

インデペンデンス・デイ(1996年製作の映画)
3.2
エミリッヒ監督作品のローリング作戦決行。
無限に広がるSF大地をさらに拡大解釈。
大風呂敷を広げた壮大なストーリーを
綺麗に綴じることなど不可能。
それを、終盤の大統領の超演説と大立回りによって
ガムテープでぐるぐる巻きに繋ぎ止めるような強引な展開。
誰の目にも明らかなストーリーの綻びを
ラストの怒濤の感動と圧倒によってごり押ししていく。

何十年もの時を経て繋ぎをほどかれた『~リサージェンス』は、
そもそもほどくべきでなかった
パンドラの匣ならぬパンドラの大風呂敷だったのかもしれません。

旧態依然としたロマン性も古き良き時代の産物か。
男性が活躍するばかりの前時代的シナリオであるものの、それがマイナスに働くことはなく大味なストーリーにもってこいの大胆なアクション。

大統領の演説は
終盤の畳み掛けを前に映画的にも引き締める素晴らしいシーンでした。
あれがなければ間延びしそうで、
終始浮き足立つような非現実的な世界観から
呼び止め、地に足着けさせてくれる
屈指の名演説です。
それにしたって
宇宙人襲来時のプレジデントは
その真価を問われるなあ。
『マーズアタック』とは大違いだぜ。