このレビューはネタバレを含みます
ポンジュノという、社会問題を露悪的にエンタメ化させたら右に出る人のいない監督が作り上げた、最高にブラックでイカしたサスペンス映画
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知的障害のあるウォンビンを息子に持つことの苦悩、警察の怠慢など、様々な問題をぶち込みながらも、ポンジュノはそれを入れることで満足する監督ではない
母という存在についてという大きな筋をブれさせることなくちゃんと映画として成り立たせるからこそ面白い
別に社会問題提起が見たくて映画見てるんじゃねーわい!という視聴者の意向がちゃんとわかっている
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一方で、どのシーンにも全て張り巡らされていたんじゃないかと思うほど多数の映像上、物語上の伏線の回収があまりにも美しく楽しいので、一度見て展開を知った後でも楽しめる映画を作るのもポンジュノのすごいところ
まさにこの方向性を突っ切って極限まで極めたのがパラサイトだ