初めて見ましたが、これは面白かった!
始まりから不穏な音楽。南極を走る犬と、なぜかそれを執拗に殺そうとするノルウェー隊。
もう既に名作の予感をビンビン感じるオープニングだが、その通りだった。
本作で秀逸なのは、
1、「物体」の造形表現。グロテスク描写が美しい。人面スパイダーとかもグロ可愛い。
2、誰が「物体」なのかわからないという心理戦。密室が疑心暗鬼を増幅させていく。
3、意味深なラスト。結局「物体」はどうなったのかは、いろいろ解釈する余地があり、楽しい。
ってところですかね。
特に造形表現は、特撮を担当したロブ・ボッティンの気合いを感じる。(なんと当時22歳!)
やっぱ80年代ホラーの特殊造形って良いよね。なんか作った人の魂を感じるというか。
CGだと無機質になってしまって、誰が作ったのかよくわからない。
その点、本作では「ロブ・ボッティン」という人間の仕事をひしひしと感じることができる。80年代映画の良い所だ。
なんで今まで見てなかったんだろう。
これはおすすめだ。見るべし。
公開:1982年(米)
監督:ジョン・カーペンター(『ザ・フォッグ』『ニューヨーク1997』)
音楽:エンニオ・モリコーネ(『アンタッチャブル』『ニュー・シネマ・パラダイス』)
SFX:ロブ・ボッティン
出演:カート・ラッセル