OASIS

チーム★アメリカ/ワールドポリスのOASISのレビュー・感想・評価

4.0
国際警察「チーム・アメリカ」が大量破壊兵器を持つテロリストと過激な戦いを繰り広げる人形劇。
監督は「サウスパーク」で知られるトレイ・パーカーとマット・ストーン。

「サンダーバード」に感銘を受けた監督達が、CGに頼らず糸で操られたマリオネットのみで作ったのがこの映画。
9.11以降の世界情勢を「サウスパーク」仕込みの超ブラックなネタで笑い飛ばそうという趣旨で、右も左も関係無くリベラル系の映画人や俳優ですら標的になる。
ティム・ロビンス、ショーン・ペン、ジョージ・クルーニー、マット・デイモン等、慈善活動に熱心な彼らを「カマ野郎」と罵倒し完全に馬鹿にしており、特にマット・デイモンは「マット・デイモ〜ン」としか喋らせてもらえず扱いが酷い。
後半の歌ではマイケル・ベイの「パール・ハーバー」を完全な失敗作と煽り、マイケル・ムーアは悲惨な死に方をしたりと、とにかくディスり方が半端じゃ無いです。

エッフェル塔やピラミッド等歴史的な建造物をぶっ壊したり、金正日が舌っ足らずな幼稚で孤独な指導者として描かれていたりと、ありとあらゆる国から非難轟々な過激っぷりが炸裂してますが、上から糸が垂れているのがあからさまに見える人形だからまだ笑えるレベル。

R-18作品だけに、人形同士のリアルで濃厚なセックス描写があったり、四方八方に腕や頭が飛んだりもします。
特にゲロの描写が無駄にリアルであまりにも大量に出るし、そんな場面に相応しくない感動的なBGMを流すのでギャップで笑っちゃいます。

最初から最後までそんなノリなので受けつけ無い人にはキツいかもしれないですが、「サウスパーク」が好きな人は必見だと思います。
あの終わり方だと続編はありそうだが・・・。
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