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式日-SHIKI-JITSU-のpakeのレビュー・感想・評価

式日-SHIKI-JITSU-(2000年製作の映画)
5.0
「世の中の浮かれた人たちがやっと下を向いて歩く日だから」
雨や装うこと、生きること、母、眠ることの取り扱い方が私的で、山口県は懐かしくて、この映画と高校生の内に出逢わなかったことが不思議な位、私とリンクしてる。
下品なピンクや、私が嫌いな赤色さえも可愛くしてしまう彼女から、ずっと目が離せなかった 動物園のシーンなんて特に、成りたくなった
この映画は私にとって、宝物になっていくと思う
久々にエンドロールを、泣くわけでもなく、無心で、視線で突き抜けるくらい眺めていた。
岩井俊二、中学生の頃の同志に似ていて、懐かしくなった、あいたくなる
柔らかに佇んで、ひたすら人を見つめて考えている、眼の奥に強い男性が立っている、それがすごく、グッとくる。
現実を生きることから無意識に離れようとする気持ちやその手段が自分と似てるから、こんな風にすくい上げてくれたらいいなあなんて思った。
現実に戻りたい彼と現実から逃れたい彼女が出逢ってしまったのは当たり前のことだった、反対方向から同じ方向へ向かって来るから。私はいつも、二人とも同じ方向から同じ方向へ走ろうとしてしまうし、それが美しく思ってしまいがちだから、これはすごく良かった
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