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ドッグヴィルのpakeのレビュー・感想・評価

ドッグヴィル(2003年製作の映画)
4.2
白線で区切られただけの田舎町は、コミュニティごとにつくられる監視社会の醜さを見事に引き立てた。
"言葉にしないけど表立って共有してる悪意"はきっと誰しも受け取ったことがあるのに、自分が共有してる立場の時はうやむやな道徳をバリケードにして自分が人を壊してることにも気付いてないんだ、わたしたち観客は意図的に神視点でこの映画を観始めさせられるけど、エンドロールで、あの住民やグレース達はすべて自分なんだと否が応でも気付かされる。
改めて凄まじい才能。ラース・フォントリアーは人間のことが大嫌いで、ゆえにとてつもなく人間に興味があるんだろうなと、自分に好都合な人物像を思い浮かべた私も彼らと変わらない、傲慢だ。
最終章からエンドロールへの流れがめちゃくちゃ格好良くて、観たのが寝起きじゃなかったら踊り狂ってたわ。
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