Tully

俺たちに明日はないのTullyのレビュー・感想・評価

俺たちに明日はない(1967年製作の映画)
5.0
この作品、私が思うに余計なシーンがなく、前後の流れがキチッとしていて登場人物も素直に描かれているので、すごく解りやすいです。キャラも立ってるし心情の移り変わりもストレートなので感情移入もしやすかったかな。まさに映画のお手本的映画みたいな。前半は割とコメディタッチに描かれていて、所々にセンス良いユーモアがはじけ飛んでいました。しかし、後半から徐々に追い詰められて行く2人。状況は悪化している中、2人の愛はどんどん本物になって行きます。そんな幸せとは裏腹にラストシーンを匂わせる台詞の数々、そしてあまりにも壮絶な。ラストシーンだけはよく観てましたけど、分かっていてもいざ観てみるとめちゃめちゃ迫力あって怖かったです。なんか切ないやら怖いやらで涙が出ました。この時代の役者さんって本当カッコイイですよね、ウォーレン・ベイティにしてもフェイ・ダナウェイにしても、カッコつけるのが様になってるし、だらしない格好してても泣き喚いてもカッコイイんです。台詞の1つ1つにも重みがあってとても素敵でした。ボニー&クライドは確かに罪人だし、彼らの行動は最悪だけど、何でか共感できる部分は多かったです。そしてこれが実在した人物だと言うから驚きです。とにかく非の打ち所がないすごいカッコイイ作品でした。だから名作なんだと思います。
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