たまち

俺たちに明日はないのたまちのネタバレレビュー・内容・結末

俺たちに明日はない(1967年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

車に乗るたび牧歌的な音楽が流れて、まるでルパンのような軽やかさ。
兄と合流してからの強盗は特にスマートで義賊的な一面もあり、当時も人気を博したのも理解できる。

・破滅的で享楽的、こちらも頭を空っぽにして見れる。そして勧善懲悪。変に哀愁もなく、「そうだよなぁ…」とすっきりとした幕引き。

・『こんな田舎で終わる玉じゃない』といわんばかりのフェイ・ダナウェイの美貌が圧倒。男女ペアのギャングというただでさえ好奇の目を引く史実に、若さと功名心、安易な暴力性、仲間への気遣い(ほぼブランシュへのいらだちと我慢)や実母への深い愛情など繊細な感情を両立させ、華と深みのある主役として昇華させている。

・ブランシュの人をイラつかせる声と演技も絶品。金切り声を上げる度さっさと撃ち殺したくなってしまう…

・『男女の仲』にしなかったのも面白いところ。欲情なしの関係だからこそ、間のポエムもしらけず、人間らしさや、2人の何かを追い求めるパートナーとしての真の絆を感じることができた。
たまち

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