DORATARO

俺たちに明日はないのDORATAROのレビュー・感想・評価

俺たちに明日はない(1967年製作の映画)
4.2
アメリカ犯罪史を代表する狂犬カップル。それがボニーとクライド。
退屈な生活から抜け出したい女と全く犯罪を厭わない男の強盗逃走ロードムービーです。アメリカンニューシネマの先駆け的な作品として有名ですが結末だけ知っていたので見るのを躊躇ってました。結果、めちゃくちゃ面白かった(語彙力不足)。

その悪名の高さとは裏腹に、恐慌後の不景気や禁酒法による政府・銀行への不満から民衆には支持されていたというのがアメリカらしいというか何というか。確かに生粋の悪人には見えず、時代に逆流して生きる様は寧ろカリスマ的。ニューシネマらしい幕切れですが、あの刹那、交互に映る2人の表情が巻き戻して何度も見ちゃうくらい素敵でした。

主演のウォーレン・ベイティとフェイ・ダナウェイは昨年のアカデミー賞授賞式で初めて見て、いい感じのおじいちゃんとおばあちゃんだなって印象だったんですけど、およそ50年前の姿も相当クールでした。「俺たちに明日はない」という邦題も、刹那的に生きる2人を短的に表していて割と好きです。
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